積みゲー全消化へ

積みゲー1300本の全消化を目指す

【小説】今はもうない もうちょい犀川の活躍が見たかった

今はもうない / 森博嗣
60 点

f:id:fuyuuutuly:20170921000408j:plain

最初に断っておきますが僕は人生で数十冊しかミステリ読んでません。
その中で森博嗣の作品はS&Mシリーズとまどろみ消去を読んできました。
最近ちょくちょくミステリーを読んでるという話をしたら森博嗣をおすすめされたのがきっかけで、例によってすべてがFになるから発売順に読んでいってます。
ガチ理系ミステリということでこれが自分にストライク。頭良くなった気になれるということでシリーズを通して読むことに決めました。

そんなS&Mシリーズの8作目となる「今はもうない」ですが、僕的にはいまいちだった。
何故かといえばタイトルの通り、犀川の登場が少ないから。
この話は萌絵と犀川がドライブしながら昔話をするっていう話なので仕方ないのですが、話自体もそんなに面白くなかったかな。

そもそも僕が「すべてがFになる」の一番面白いと思ったポイントは、
まず萌絵という天才が事件を解決しようとするが翻弄され、萌絵を遥かに超える天才である犀川が事件を解決し、その犀川を遥かに超える天才である真賀田四季がさらに裏をかく。という三重の天才が描かれてるところです。
前にも言ったとおり、僕はミステリを読むときは全く推理しません。
不可思議な事件を天才が解き明かすのをただ見ていたいので、推理しない方が都合がいいんです。
だから京極堂とか千葉千波とか桑原祟とかが好きなんです。
そういう意味ではすべFはみんなの天才っぷりがよかった。

でもこの話はそういう感じじゃないんだよなあ。
まあ萌絵と犀川の会話は頭いい感じなのはいつもなんだけど、全体的に普通っていうか。
というか、今作は昔話、前作は犀川がいない事件なので最近読んでる作品は全然犀川が目立たない。
別に萌絵が嫌いっていうわけじゃないんだけどね。叔母は嫌い。

でもこのシリーズ、ここまでずっと右下がりな気がします。
インパクトって言うのは嫌なんだけど、話がどんどん普通になってる気がする。もうこのシリーズはただの恋愛小説になってしまったのだろうか。
恋愛小説としては最高なんだけどなあ。これからの犀川の活躍に期待します。
といってもシリーズはあと2作しかありません。果たして俺の求めるものは読めるのだろうか。