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【小説】オリエント急行の殺人 オチは面白かったけど……

【小説】オリエント急行の殺人 / アガサ・クリスティ
80 点

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アガサ・クリスティの作品の中でも特に有名なのが「そして誰もいなくなった」「アクロイド殺し」「オリエント急行の殺人」の3つです。
そのうち、そして誰もいなくなったはまあ単品なのでいつでも読んでいいんですが、アクロイド殺しオリエント急行ポアロシリーズの4作目と9作目っていう途中にあるので注意が必要です。
繋がりは特にないとか言いつつも、僕は宗教上の理由でシリーズものは1から順番にやらなければならないので頑張って読みました。皆さんも頑張ってください。

この本のキャッチコピーとしては、「衝撃のトリック!」とか「ミステリ好きこそ騙される!」という感じで、読んだ感想も確かにそんな感じでした。と言う意味ではまあ期待はずれではなかったかも。
ただ道中がやっぱり、古典特有のスピード感のなさというか、地味さを感じました。なんか古典ってどれもだらだらしてる感じがするんだよなあ。昔とは時間の流れが違うからなのか。昔の100万は現在の価値に換算すると1000万って言うし。
登場人物もやたら多くて役職もややこしくて相変わらず全然覚えられないし、その後で実はあいつとあいつがこうでとか言われても何がなんだかわかりません。まあ最後には丸く収まるんで最悪の事態は免れました。
最後のトリックは好きな部類のトリックでした。アクロイド殺しの方が好きではあったけど、どっちもミステリ好きにとっては「真面目に考えてたのにふざけるな!」ってなるんでしょうか。この2作は当時も色々と騒がれてたらしいです。
まあ僕的には全然普通のトリックでしたけどね。むしろ期待してたよりはまあ普通でしたね。これも当時としてはって感じでしょうか。

オチはすごく好きです。マルチエンディングみたいで。
ミステリにおける勧善懲悪っていうんでしょうか、殺人犯は絶対警察に突き出されなければならないみたいなの、アレ大嫌いなんですよ。
そういう意味では容疑者Xの献身とかがまさにその例で、湯川お前マジで空気読めよって感じになったのでもう東野圭吾は二度と読みません。
もちろんオリエント急行ではそこも綺麗に収まっているのですっきり。
殺人=絶対悪みたいな考え方、せめて小説の中くらいは変えて欲しいと思ってたんですが、こんな有名な作品がそういう例を出しているというのになあ。東野圭吾ってやつ最低だなー。

とりあえずポアロシリーズは引き続き読みたいなとは思ってます。
ただ、僕は天才が見たくてミステリを読んでいるのですが、この作品もだけどどれもポアロ=天才って感じが特にしないんですよね。鋭い探偵だねーっていう域を出ない。古典にも期待していいんでしょうか。
でもゴルフ場殺人事件はポアロシリーズで最高傑作だと思っているのであのレベルの作品を期待してはいる。ストーリー展開が最強でしょ。少女漫画かな?
評価されてる話は全く聞かないけど。

とりあえずポアロシリーズで次に有名なところっていうとABC殺人事件でしょうか。
これも名探偵コナン読んでたらネタバレされたので本当に腹が立ちます。
コナンってありとあらゆる場所にミステリ作家の名前出て来るし作者よっぽどミステリ好きなんだなあと思うんですがネタバレは平気でするものなのでしょうか。青山剛昌ってやつ最低だなー。
俺は絶対ネタバレしない主義なので絶対ネタバレしないし許せない。あいつらは一体何を考えているんでしょうか。
まあ黒幕はウェスカーなんですけどね、初見さん。