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【小説】絡新婦の理 は難しかった

絡新婦の理 / 京極夏彦
85 点

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京極夏彦京極夏彦シリーズ5つ目
まあまあ面白かったです

物語は例によってバラバラの色んな視点での色んな事件が起こり、それが少しずつ一本の線に繋がってゆくいつもの展開です。
それが今回は、全ての事件は"蜘蛛"によって張り巡らされた巣だと。何らかの目的で"蜘蛛"は事件を操作し、そして私達もまた誘導されて事件を解決するという役割を演じさせられているのだ。と分かりながら事件を解決する流れです。
最終的にじゃあ誰が糸を引いていたのかというところが見せ場。そこは他の小説にはない痺れがありましたね。

でも、例によって僕は複雑な物語を認識出来ません。人が死んだ!悲しい!くらい簡単なストーリーじゃないと理解が追いつかないんです。
ダンガンロンパ並にわかりやすくしてくれないと分からない。Undertaleまで複雑なストーリーになるともうさっぱり意味不明です。

今作も今までのシリーズ同様、とんでもなく長く、小説なのに4巻構成です。マンガかよ。
しかも、物語は別々の視点から語られる。バラバラで長いんです。これが僕には苦手だった。
間違いなくずっと楽しめていたんですが、作者の意図するような思考の流れにはなってない気がする。だって分からないんだもん。
別々の物語として読んで、最後でおー!みたいな感じ。本当にこんなんでいいのかな?と自分のRPG苦手性を恨みます。
でも最初から最後まで楽しめたのは間違いないからそれでもいいのかな。

京極の小説は実際とても面白いので今後も出来れば全部読むつもりですが、そこは不安なところ。
結局最初に読んだ姑獲鳥の夏魍魎の匣を超えるモノには出会えてないし、やっぱり最初に読んだ物が最強に感じるっていう例のアレで、今後はもう面白いと感じないのかもなあ。

やっぱり物語で人に衝撃を与えて感動させるって大変なことだと思うんです。
まして人間なんてのは歳をとると経験が増えるので、当然よっぽどの物語じゃないとびっくりしないし感動もしない。
だからこそ、そんな衝撃と感動を与えてくれる物語を探している。でもなかなか見つからない。


だからそんな高いハードルを軽々と超えて衝撃と感動を与えてくれたダンガンロンパV3は本当にすごいんですよね。
いやーダンガンロンパすごい!神ゲー