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【小説】数奇にして模型 普通

数奇にして模型 / 森博嗣
80 点

森博嗣のS&Mシリーズ9作目。
前作は回想だったり後日談だったりと活躍の少なかった犀川がやっと本編に戻ってきたって感じです。よしよし。
テーマは模型大好きグループの人たち。何故死体に首がなかったのか何故弁当を食べたのかみたいなそんな話。

まあ面白かったのは面白かったけどうーん。
最近のこのシリーズ全体的になんだけど、長いんですよ。
やたら面白登場人物が増えるわりにそんなにフューチャーされないし、なんか無駄話ずっとしてるし。そんなに書かれても結局トリック以外あんまり覚えてないよ。
やっぱりこのシリーズは恋愛小説路線になったんですかね。まあそれでも犀川と萌絵以外のモブ共の会話ばっかりな気がする。
トリックや動機はまあなかなか突飛な方だとは思います。そんなもんかって感じもするけど。

あとはアクション要素。これ賛否両論でしょ。
ミステリなのにアクション!?とまでは流石に言わないけど(例:バリツ)、森博嗣って理系ミステリですよ。
登場人物全員理系だしヴァーチャルリアリティとか精神世界とかポンポン出てくるというかむしろそっちがメインな世界。アクションになるとちょっとアレ?って感じがしますね。例えば仮にメタルギアにゾンビとかが出てきたらアレ?ってなるでしょ?
まあZの悲劇でもそんな感じだったので、僕がアクション嫌いなだけかもしれません。
頭脳派の犀川だからこそ敵と対峙した時に頭脳でやりくりするんだー!ってのもわかるんだけど、うーん。

だから全体的な評価としては、まあまあまあ普通に面白い。ただ期待してたほどではなかったです。
うーんアンダーテイルにしろ何にしろ俺は期待し過ぎるきらいがあるのかもしれないなあ。フラットな気持ちで楽しんでるつもりなんだけどなあ。

そういえばすべてがFになるで描写されてた犀川の二重人格設定どこいったんだよ。あれからずっと全然普通に人間してるんだけど。
人間が事件起こして人間が事件解決するとか普通の推理小説かよー。